事例集/技術解説 - 働き方改革

エンゲージメントの重要性を認識し、会社と社員の関係性を強化・改善 【日本事務器株式会社】

改めて考えるエンゲージメント

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エンゲージメントとは一般的に「両者の間に確固たる信頼関係が構築されていること」を指します。

エンゲージメントの感じ方は、働く環境や個人の意識によって大きく異なります。

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新型コロナウイルスの感染拡大によって、当社でも多くの社員がテレワークを余儀なくされました。

その結果、直接顔を合わせることが少なくなったことで、コミュニケーションが希薄化していきました。

社員一人ひとりが主体的に仕事に取り組み、組織に対しても貢献意欲をもって社会活動が続けられるよう、会社と社員の関係性の改善に取り組んでいます。

関係性には社員と会社以外にも、上司、同僚、お客様、製品、環境・・・等々沢山のものがあります。そのためエンゲージメントは、ひとりではどうすることもできないことが多く、みんなで創り出す必要があります。

「みんながいきいきと働ける職場」を実現するために当社では、2020年からエンゲージメント可視化ツールを活用し、エンゲージメント推進活動を行っております。

簡単ではない!みんなで創り出すこと。

エンゲージメントの醸成に向けて、まずは管理職層に対して理解を深めてもらう活動を行いました。

各拠点の管理職とミーティングを重ねた上で、その管理職からメンバーへフィードバックを行い、チームで「理想の職場」を考え、アクションプランを決めて活動をしていきました。

しかし、コロナ禍でもあり、メンバーには15分間程度のWebによる説明しかできませんでした。その結果、メンバーがアクションプランを十分に理解することができず「やらされ感」があるまま、改善活動に突入した事実は大きな反省点でした。

それでも、前向きな発想のチームや地道な活動の継続で、関係性が良い方向に改善していったチームもありました。エンゲージメントの醸成には、各自が、自分の意見や考えを発言できる場が重要であり、「心理的安全性」を確保するためにDT(デザインシンキング)の手法を使って、付箋に考えを記入し共有したり、レゴ®シリアスプレイ®を活用して自身の考えを伝えたりすることを行いました。

そういった事例を紹介しながら、労働組合との協同でメンバーと管理職の考え方や意識の違いを認識しあい、関係の改善に取り組んでいる最中です。

現在は、二人三脚で人事部と一緒にチームの理想像を作り、改善のアクションプランを作成しています。その進捗を可視化ツールで確認しながら、さらなる改善策を検討しているチームが出てきています。

確実な改善、進歩が可視化ツールによって確認できることで、今後もこの様なチームを増やしていくことが目標です。

今後に向けて

エンゲージメントの根底にあるのは「良いコミュニケーション」のように感じています。その「良いコミュニケーション」のためには「相互理解」が欠かせない要因になります。

「相互理解」を深め「相互尊重」ができるようになるために、「1on1」のの推進や「コーチング」のトレーニングを継続的に予定しています。

コーチングは必ずしも年長者から若者に対するものではなく、「知識や経験、技術を持った人から未経験者へ」の意識で、全員がトレーニングを受けられるように考えていきたいと思っています。

この様な状態が整って、各チームがPDCAを回しながらエンゲージメント醸成に取り組み、自走していける会社になることを目標にしています。